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| 2007年1月時点の情報を掲載しています。
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 日本版SOX法が2008年3月期の決算から適用されるため、2007年4月から内部統制の本番運用に入らないとならない。上場企業のみならず一般企業にとっても、もはや無関心ではいられなくなっている。いざという時に備えておけば、企業の情報セキュリティを大幅に強化でき、企業の競争力を高める絶好のチャンスでもある。  米国では、エンロンやワールドコムの粉飾決算が発覚したことから、株式市場の信頼を取り戻すために、企業に内部統制の整備を義務付けたSOX法（ サーベンス・オクスリー法）が2002年に成立した。同様に日本でも、株式市場に不利益をもたらすトラブルを回避するために、2006年5月から新会社法が施行され、資本金5億円以上、または負債が200億円以上の大会社に対して、内部統制の整備が義務付けられた。さらに、2006年6月に成立した金融商品取引法（日本版SOX法）では、上場企業とその連結子会社に対して、内部統制報告書の提出と公認会計士による監査が義務付けられるようになった。原則として2009年3月期の決算から法律が適用されるため、2008年4月から内部統制の本番運用に入らないといけない。つまり、2008年4月までに少なくとも必要最低限の対策を講じておかなければならないのだ。 2006年11月には、日本版SOX法のガイドラインにあたる「財務報告にかかる内部統制の評価および監査に関する実施基準」も公開された。特筆すべき点は、決算・財務報告に係る業務プロセスの評価対象が、関連会社（持分法適用会社）や委託業者にまで広がったことだ。もうひとつは、ITへの対応に関する記述が予想以上に多いことだ。つまり、内部統制を整備するうえでITの果たす役割がより一層重視されているのである。したがって、ITをいかに有効活用するかが、内部統制を整備するうえで重要なポイントになる。  内部統制の整備は社会的な要請なので、非上場の中堅・中小企業であっても、コンプライアンスの観点から避けては通れない。たとえば、大企業が財務報告に関係する業務の一部を中堅・中小企業に委託する場合は、その企業も内部統制の対象となる。また、個人情報保護法の観点から、大企業が取引先に対してプライバシーマークの取得を要請したように、日本版SOX法についても、取引先に適切な対応を求めてくることが予想される。したがって、非上場の中堅・中小企業であっても、内部統制の整備に早めに着手しておく必要があるのだ。 しかし、内部統制の整備は決して後ろ向きな取り組みではない。むしろ、企業価値を高める絶好のチャンスなのだ。たとえば、中堅・中小企業が内部統制にしっかり取り組んでいることをアピールすることで、企業の信頼性やブランド力がアップする。また、内部統制を整備することによって、従来の業務の無駄を省いたり、これまで手作業で行っていた業務をITツールで自動化することで業務改善にもつながる。さらに、内部統制の整備は、企業のセキュリティ対策としても抜群の効果を発揮するのだ。セキュリティ対策には終わりがないので、どこの企業も頭を悩ませている。しかし、内部統制とは、そもそも企業内の情報を適切に管理することなので、内部統制を整備することで必然的に企業のセキュリティが強化されるのだ。この点は、中堅・中小企業にとっての最大のメリットになるだろう。 
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