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| 2009年11月時点の情報を掲載しています。
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 いよいよWindows 7の一般発売が開始され、IT市場は高い盛り上がりを見せている。その喧騒の中で、あまりアナウンスがされずに誤解をされがちな注意点も存在する。特にWindows XPやWindows Vistaからのアップグレードで導入する場合には、事前にしっかりと知識を仕込み、エンドユーザ様への的確なアドバイスが求められる。Windows 7導入提案の前に、その注意点と解決法をまとめた。  Windows 7の導入メリットの一つは、過去のアプリケーションとの高い互換性にある。特に互換性の最終手段と呼ばれる「XP Mode」は、仮想化技術を利用して、Windows 7上でWindows XPを動かすことで、過去のアプリケーション資産を利用することができる、利便性の高い機能だ。 しかし、XP Mode の利用には、Windows 7とは別のシステム要件がある（右表組参照）。特にC P Uについては、インテルのバーチャライゼーション・テクノロジー（以下、Intel VT）をサポートしているかどうかが大きなポイントとなる。一般的に、2006年の後半から出荷されたCPUの多くは、Intel VTをサポートしている。また、AMD社もAMD-Vという名称で、同様の仮想化技術に対応している。導入予定のPCが、仮想化技術に対応しているかは、マイクロソフトのサイトから無償ダウンロードできる、「Windows 7 Upgrade Advisor」で確認することが可能だ。 最新式のPCであっても機種によってはIntel VT機能をoffにしている例もあるので、CPU・マザーボード・BIOSがXP Modeに対応しているかについては事前にハードウェアベンダーへの確認が必要だ。  Windows 7では、Outlook ExpressやWindowsメールなどのメールソフトが標準搭載されていない。そのため、無料オンライン・サービス「Windows Live」の関連ツールとして提供される「Windows Liveメール」を、Windows 7のインストール後に自分で追加する必要がある。 Windows Liveメールは、インストール用DVDに付属するWindows転送ツールを使ってXPで送受信したOutlookExpressやWindowsメールの移行が可能だ。ただし、Windows転送ツールでは、こうしたメール関連データをWindows Liveメールで扱える形式に直接変換するわけではなく、移行のためのデータ形式にいったん変換するだけだ。そして、移行のためのデータをWindows Liveメールに読み込む処理は、Windows Liveメールの初回起動時のみ実施される仕様になっている。そのため、事前にOutlook Expressのメール環境をWindows転送ツールを使って準備しておかないと、一括移行ができなくなるので要注意だ。 特に注意が必要なのが、Windows LiveメールがプレインストールされているPCを購入した場合だ。新しいP CとOSを手に入れて、色々と試しているうちに、Windows Liveメールを起動してしまう可能性が高いが、転送ツールを実行する前に起動すれば、一括移行することができなくなってしまい、手作業での移行となる。 Windows 7へのスムーズな移行にあたっては、このメールの移行が大きなポイントになるので、事前にエンドユーザ様へしっかりと伝えておくことが必要だ。  マイクロソフトが推奨する法人向けWindows 7のエディションは、ProfessionalとEnterpriseになる。この2つのエディションのうち、Professionalに 関しては、右表のようにプレインストールされているPCや、OS単独で販売されるパッケージ製品、そして、ボリュームライセンスのいずれかの方法で購入できる。それに対して、法人向け最上位エディションであるEnterpriseはボリュームライセンスのみでの提供となる。Enterpriseは、Professionalのすべての機能に加え、セキュリティ機能やアプリケーション制御機能などが搭載されているため、情報管理やコンプライアンス対応が必要な企業向きのエディションだ。さらにWindows Server 2008 R2との連携で社外から社内ネットワークにVPNなしでアクセスできる「DirectAccess（ダイレクトアクセス）」なども活用できるため、モバイル利用の多い企業にもおすすめだ。 Windows 7を企業が購入する場合の選択肢としては、パッケージ購入以外に、ボリュームライセンスも挙げられる。ボリュームライセンスは、主に企業や教育機関などの組織規模で購入するユーザを対象としたもので、3ライセンス以上のまとまった購入が条件になる。また、ボリュームライセンスでは、Windows OSのアップグレードライセンスのみが提供されるので、アップグレードするPCには、あらかじめWindows VistaやWindows XPがインストールされている必要がある。 Windows 7用のボリュームライセンスでは、Professionalを購入することができ、さらにオプションで「ソフトウェア アシュアランス（SA）」を購入することで、Enterpriseが使用できるようになる。整理すると、Enterpriseを利用するためには、以下の2つの方法がある。 1. PCの購入時にOEMでWindows 7 Professionalを購入し、EnterpriseのSAを別途ライセンス購入 2. アップグレード用の indows 7 Professionalライセンスを購入し、追加でEnterprise版のSAを別途ライセンス購入 ちなみに、SAの購入は、アップグレードライセンス購入時、セットでの購入が条件となる。OEMやパッケージ製品の場合は、90日以内であれば、SAのみの購入が可能だ。
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 ▼ XP Modeのシステム要件を 満たしているかは「Windows 7 Upgrade Advisor」で確認できる  ▼「Windows Liveメール」はマイクロ ソフトのサイトからダウンロードできる   |
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