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| 2009年7月時点の情報を掲載しています。
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 2005年に完全施行された「個人情報保護法」を契機に、企業のセキュリティ意識は急速に高まった。情報漏えい対策は、もはや避けられない必須項目になったのだ。多くの企業がセキュリティ対策を施しているが、情報漏えい事故・事件は減る気配がない。そこで、企業システムの現状を把握し、管理する手段としてログ管理が注目されている。  企業システムにセキュリティ対策を施すケースは多いが、情報漏えい事故・事件は減る気配がない。最近も顧客情報を不正に取得して名簿業者に売却した事件や企業システムの脆弱性が悪用され、機密情報に不正アクセスされた事件などが相次いでいる。 悪意のあるユーザだけではなく、操作ミスや管理ミスによる情報漏えい事故・事件も多い。情報漏えいの防止や機密情報への不正アクセスを抑止するためには、人に頼った対策だけでは、うまく機能しない。ITを駆使し、漏えいしない仕組み作りが必要なのだ。 そこで、企業システムの現状を正確に把握し、管理するための手段としてログ管理を導入する企業が増えている。ログ管理を行うことで社内での不正な行為に対する「抑止」「証跡」「現状把握」という3つの効果が期待できる。また、ログはISMSやPマークなどの監査や内部統制においても、指摘事項になるケースが増えており、そうした面からも確実に導入事例は増えている。「ログ監査ソリューション」は、その対象に応じ、「クライアント操作監査ログ」「業務系サーバログ」「データベースログ」などがある。  「クライアント操作監査ログ」は、クライアントPCの操作プロセスやプリントログなどのログを取得し、管理するツールだ。すでに多くの企業に導入されており、需要は一巡し、成熟期に入った印象がある。しかし、導入はしたものの管理者への負担が多く、運用が続かなかったり、保守・管理費用が割高という理由から新しいツールに乗り換えるというケースも多い。 代表的なクライアントのログ監査ツールの一つである、「SKYSEA Client View」はセキュリティに加え、コスト削減という付加価値をつけることで、その商品価値を高めている。 「情報セキュリティ対策の重要性は皆様理解されていますが、経済環境の変化などの要因により、ログ収集ソフトウェアに新規設備投資できないお客様も増えているようです。“SKYSEA Client View”は、集めてきた情報を活用したコスト削減機能も前面に打ち出しており、情報セキュリティとコスト削減を両立させるソリューションとして評価をいただいています」と、Sky株式会社・ICTソリューション事業部・販促企画部の金井孝三部長は語る。 クライアントPCのログを監視することで、プリントの無駄やファイルサーバ上の使用頻度の低いファイルの量など、さまざまな企業の無駄が見えてくる。その部分を的確に把握し、対処することで企業の課題であるコストの削減が実現できる。その点を訴求すれば、新たな導入の動機となる可能性は十分にある。  次に、サーバのログ管理について考えてみよう。サーバには、あらゆる機密情報が集約されている。そこに保存されている情報は、クライアントPCの比ではない。万が一、サーバに保存しているファイルの改ざんなどが行われてしまえば、企業が大きな被害に遭うことは想像に難くない。 誰がどのファイルにアクセスしているのか、改ざんしたのかどうかなどを明確にするためには、サーバのログ管理が必須となる。しかし、導入にあたって注意すべき点がある。それはサーバに何らかのソリューションをインストールすると、業務アプリケーションとの相性や負荷を考慮しなければならない点だ。その場合は導入前に、検証を行い、問題が生じないか確認する必要があるだろう。しかし、それらの作業を行う手間を考えると導入までの障壁が高くなってしまう。エンドユーザ企業にとって、稼働している環境はなるべく触らず、サーバのログ管理を実現できるソリューションが求められている。 エージェントを設置せずに、ファイルサーバのログを監視できる代表的なソフトウェアとしては、網屋のAlogコンバータが挙げられる。 「ALogコンバータは、ファイルサーバやADサーバからログを取得します。その際、ネットワークやストレージへの負荷をかけずに、イベントログ情報を確実に取得し、分かりやすいアクセスログとして保存します」と、網屋の営業第1部部長の作間晴夫氏は語る。 ALogコンバータに限らずサーバのログ管理を導入する企業は、コンプライアンスとしてログ取得が義務づけられている上場企業が多い。今後、これらの企業と取引している企業にも着実に導入が進んでいくことが予想される。  最後に「データベース監査」について紹介しよう。企業の情報は、データベースに集約されている。データベースに接続する業務アプリケーションの脆弱性による不正アクセスで、情報が漏えいする事故も増えているため、監査は必須となりつつある。日本版SOX法でも、内部統制対策としてデータベース監査が求められている。 SSDB監査を提供している、エグゼソリューションズの営業部・関口達也氏によると「2008年以降は法に基づく内部統制が2順目となり、改善の指示などもあり、“導入しなければならない”という企業が多く、不況下でもこれまで同様に順調に導入が進んでいます」と語る。 データベース監査を実施しているのは金融が中心となるが、製造、流通、建設など業種・業態を問わず利用されている。 ログ監査ソリューションは多岐にわたっており、この他にもメールやWebアクセス、印刷のログ取得を行う製品など数多くのソリューションが揃っている。提案にあたっては、導入するためのシステム環境の確認はもちろんだが、まずエンドユーザ様がどのようなログの取得を望み、どのようなポリシーで運用したいのかを把握し、そのうえで適切なログ監査ソリューションを提案することが重要だ。不況下でも伸長を続ける、ログ監査ソリューションにパートナー様はぜひ注力して欲しい。 |
■ログ監査ソリューション導入の３つの効果  ■取得する対象に応じて適切なソリューションが求められる  |
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