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巻頭特集 仮想化 マイクロソフト クラウド IT革新のトリガーはこれだ!
2011年1月時点の情報を掲載しています。

高速モバイルアクセスの実現とクラウドの登場で、エンドユーザ様のIT利用形態の選択肢は増え、IT活用の視界も急速に広がりつつある。いっぽう多様化、複雑化する技術やサービスを、エンドユーザの個別ニーズに最適化して提供する役を担うパートナー様の存在は、これまで以上に大きい。普及期に入った仮想化の現況を踏まえ、マイクロソフトのクラウド戦略や、ベンダー各社が提供する「クラウド活用法」にフォーカスし、パートナー様へのメッセージを聞いた。


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マイクロソフト マイクロソフトのクラウド戦略 CRM Onlineがリリース
マイクロソフトのクラウド戦略の筆頭が統合型CRM アプリケーションの「Microsoft Dynamics CRM Online」だ。クラウドでもオンプレミスでも利用でき、エンドユーザ様の都合にあわせて自由に移行できる、柔軟さと信頼性を兼ね備えたシステムだ。マイクロソフト Dynamics ビジネス本部長中西 智行氏に、そのメリットとセールストークを聞いた。

Outlookとの連携で顧客情報を簡単に一元管理
 CRMとSFAは、業務システムの中でも常にニーズが高い。国内では、1990年代後半に盛んに導入されたが、電話やFAX、メールなど、顧客からのコンタクトを一元管理することが難しく、正確な顧客情報を蓄積できなかったため有効活用されることは少なかったという。グローバル市場で幅広いITソリューションを提供するマイクロソフトは、2011年1月にMicrosoft Dynamics CRM Onlineの提供を国内で開始した。
 Dynamics CRM Onlineは、国内では2006年9月に登場した自社設置(オンプレミス)型「Dynamics CRM」をクラウドの形態で提供するものだ。2008年4月にサービスインした北米に続き、2011年上半期には提供地域を日本を含む40カ国41言語へと一挙に拡大する。「競合製品では得られない価値を利用者にご提供するために、マイクロソフトは“情報の統合化”に努めました」と語るのは、中西氏。「従来のCRMは、行動予定や履歴をスケジューラとCRMの両方に入力しなければなりません。そうした二重管理のやり方では情報の精度が落ちてしまい、有効な分析結果を得ることは望めませんでした」と説明する。

クラウドでスタートし自社設置にも移れる
 そうした反省点を踏まえて設計・開発されたDynamics CRMには、4つの特長がある。
 まず、フロント部分にはMicrosoft OutlookなどのMicrosoft Office製品とシームレスな連携が行えるようになっている。営業担当者は、Outlookの電子メールを使ってアポイントメントを取り付けたら、その結果はOutlookの予定表に反映できる。Dynamics CRMにはその情報が自動的に反映されるので、データ入力が二度手間になることはない。
 一方、営業管理職によるデータ分析は、サーバ側でもクライアントPC側でも行える。サーバ側での分析は、Dynamics CRM内蔵のデータベース(SQL Server)の機能によるもの。それと同じデータに対して、クライアントPCのMicrosoft Excelを使って独自の視点で分析することもできる。SQL ServerデータベースとExcelのデータは同期しているので、どちらで分析しても最新のデータに基づく結果が得られる。
 さらに、“ 業務にソフトを合わせる”ことができるようにと、オンプレミスのDynamics CRMだけでなく、クラウド版のDynamics CRM Onlineにも高度なカスタマイズ機能が備わっている。項目名称やボタン形状を含む各種設定は、WebブラウザでのGUI操作によって簡単に変更可能だ。カスタム機能を必要とする場合は、Microsoft Visual Studioなどの.NET Framework対応の開発ツールでパートナー様がエンドユーザ様に提供することができる。
 最後に、利用者にとっては、オフィスでもモバイルでも状況に合わせて利用形態を自由に変えられることが最大のメリットとなる。まずは手軽に始められるDynamics CRM Onlineでスタートし、ビジネスが拡大した時点でDynamicsCRM Partner Hosting(データセンター事業者などが提供)やDynamics CRM(自社設置型)に切り替えるというのがその典型的な移行例だ。クラウド版もオンプレミス版も同じプログラムのため、データやカスタマイズした箇所もそのまま移行できる。

独自バリュー付きの提案も可能戦略的価格の初年度限定割引は6月まで
 マイクロソフトの販売パートナー様は、このDynamics CRMのクラウド版もオンプレミスも扱うことができる。「サーバへのインストールが要らないクラウド版のほうが、商材としては売りやすいでしょう」と、中西氏。もちろん、販売パートナー独自のカスタマイズやコンサルティングを含めたクラウドソリューションとしての提供も可能だ。
 販売パートナー様向けにマイクロソフトから提供されるおもな支援策は、ワークショップやトレーニングコースによる教育研修など。初年度限定プロモーションとして、サービスインから2011年6月末までの契約については1ユーザあたりのWeb直接購入価格4,660円が3,601円(約23%オフ)となる。また、競合製品(Salesforce.comまたはSiebel On Demand)から乗り換える利用者には、移行費用の補助として200米ドル(邦貨換算額は未定)が支払われる予定だ。
 「現状は、明らかにクラウドに向かって風が吹いている状態。マイクロソフトは、パートナー企業の皆さんと一緒になって市場を盛り上げていきます」と語る、中西氏。そのための有効な販売アプローチとして、Exchange ServerとOutlookを使っている企業への提案や、Business Productivity Online Suite(BPOS)やMicrosoft Office 365(2011年サービスイン予定)との組み合わせを挙げた。

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■Dynamics CRM の特長・連携性
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【巻頭特集】

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