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第2特集 大型連休はIT管理のビッグチャンス! 長期休暇の前後に実践したい3つのIT管理提案
2012年9月時点の情報を掲載しています。

基幹業務で使用しているサーバは、特別な事情でもない限り止めたくない。また、営業担当者が直行直帰や出張が続くと、会社から支給されたノートPCは、システムの構成や設定を最新の状態に維持することが難しくなる。そこでお勧めしたいのが、年末年始などの大型連休を利用してサーバの入れ替えやOSのアップグレードなどをまとめて実施するという提案だ。年末商戦前の秋は、嵐の前の静けさのごとく、エンドユーザ様のIT投資への意識が下がる時期だからこそ、「サーバ仮想化を利用したサーバ集約」「PCに対するIT資産管理」「PCに対するセキュリティ管理」をじっくりと提案することで、年末、年初の売上げアップにつなげたい。


コストカットや管理者負担の軽減に効果的な提案 ●システムを止められる時こそサーバ集約のチャンス

仮想化&集約による台数減はコストの削減に直結する
 業務システムごとにサーバを設置する方式は、業務のIT化が進めば進むほどサーバの台数が増えていくのが当たり前だった。しかし、VMwareやHyper-V、XenServerなどの仮想化ソフトウェアを使うと、より少ないサーバ台数で従来と同等か、それ以上の業務システムを稼働させることが可能になる。このサーバ集約、またはサーバ統合と呼ばれる方式は、1台のサーバ内に複数の仮想マシンを構築して、それぞれの仮想マシンを従来のサーバと同じように働かせるからだ。
 サーバ集約は、エンドユーザ様にとって、いくつものメリットがある。まず、物理的にサーバを減らせるので、機器の購入コストを削減できる。また、サーバの台数が減れば、消費電力が減り、運用コストの削減にもなる。サーバは電源を入れているだけでもかなりの電力を消費するので、“アイドリング”状態のサーバを多数稼働させるよりも、集約してフル稼働させたほうが全体の消費電力を減らせるのだ。
 最新のサーバは旧機種よりも省電力化が進んでいるため、集約先サーバに最新製品を選べば、より大きな効果を得られる。副次的な効果としては、サーバルームや設置場所の縮小、または廃止により、スペースの有効活用といったメリットもある。
 その他にも管理対象のサーバ台数が減れば、運用管理の工数も削減できる。例えば、導入や入れ替え時の設置や結線、運用開始後のバックアップなどの作業だ。ハードウェア障害が発生した際も、サーバの台数が少なければ、短時間に故障箇所を特定でき、仮想マシンであれば、復旧も短時間でできることもある。このような運用管理の負担が減ることで、残業代や休日出勤といった人件費の削減も期待できる。
 このようにサーバ仮想化は、多くのメリットを享受できるが、エンドユーザ様が導入を決めるまでには、大きな壁がいくつもある。その一つが切り替えのタイミングだ。


長期休暇を利用して安全にサーバを仮想化する
 シナリオとしては、コストカットや管理者負担の軽減となる施策を連休中に行いませんかという提案はどうだろう。既存の業務システムで使用中のサーバを仮想化&集約するには、何よりもまずサーバを停止させなければならない。新しい業務システムを事前に用意したとしても、切り替えと動作確認の作業にはかなりの時間がかかる。緊急の場合は、一晩で終わらせることも可能だが、あらかじめ余裕あるスケジュールで作業を進めるほうがリスクは少ない。仮想化だけでなく、マスターデータの移行をともなうサーバの入れ替えは、絶対に失敗したくない。この点をうまく説明することで、案件を成約させたい。


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