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 4月より労働基準法が改正され、時間外労働の法定割増賃金率が引き上げられる。これにより企業側では、コスト削減のためにも"無駄な残業"を減らすことがより一層重要となる。無駄な残業を減らすためには、従業員の勤務状況を正しく把握することが必要だ。そこで今回は、改正労働基準法に対応するため、従業員の勤務状況の把握、ひいては人件費だけではない全体のコスト削減を実現するソリューション提案法をご紹介する。  平成22年4月1日より、労働基準法の一部が改正される。今回改正されるポイントは4つ。 （ 1 ）時間外労働協定の限度時間を超える時間外労働の割増賃金率を25%以上にする努力を義務化 （ 2）月60時間を超える時間外労働に関して法定割増賃金率を25％→50％に引上げ （3）法定割増賃金率の引上げに代えて有給休暇の付与を許可 （4）年5日分の有給休暇を時間単位での取得を許可。 以上の4点である。特に月60時間を超える時間外労働の割増賃金率は、25％から50％へと2倍に引き上げられるため、「時間外手当」というコストは大幅にアップする。このため、従業員の勤務状況を正しく把握して「無駄な残業」をさせないことが重要となる。 従業員の勤務時間を把握するためには正しい記録を取得することが必要だ。その記録方法は、「使用者が自ら（従業員の出勤・退勤を）現認（現場で把握）することにより確認して記録」もしくは「タイムカード、ICカード等の客観的な記録」が記録の基準となる。今回の改正においては中小企業への適用が猶予されており、3年後の2013年に改めて検討されることとなっている。猶予される中小企業は右図のとおりだ。 そこで、今回は改正労働基準法で重要視されるようになった「出・退勤時間の管理」「無駄な作業時間を減らす」ために効果的なソリューションをご紹介したい。  労働行政の指導から勤務時間の記録方法として「自己申告」は基準とならない。やむを得ない場合でも、さまざまな規則が付随する。しかし、「使用者が自ら現認することにより確認して記録」するのは不可能だろう。もっとも現実的かつ効率的なのは、タイムレコーダーの導入だ。アマノ株式会社の就業情報ターミナル「AGX/ATXシリーズ」では、ICカードや磁気カード、タイムカード、指紋認証といった多様なタイムレコーダーが用意されている。 「弊社のタイムレコーダーは、就業情報システム『TimePro-XG就業』と連携させて従業員の労務管理を行えることが特長です。勤怠管理業務の効率化や作業の標準化、全社的な勤怠管理を詳細に把握したいという企業の要望にお応えしました」とアマノ株式会社 時間情報事業本部の阿藤 壽孝氏は説明する。  エムオーテックス株式会社がリリースしている「LanScope Cat6」は、社内のネットワークを安全かつ適正に使用するためのネットワーク管理ソフトだ。社内のPC機器やアプリケーションのライセンス管理、各PCの操作ログやWebアクセスの記録、USBメモリなどのデバイス管理まで、あらゆる管理が可能となる。ここでは、今回の労働基準法改正において、特に有効な機能である「操作プロセス管理」と「We bアクセス監視」の2つがセールスポイントとなる。 「操作プロセス管理」では、社内のPCすべての操作を記録することが可能だ。これにより、実際の勤務時間を把握できるだけなく、勤務時間中に「PCで何をしていたか」を把握することができる。また、業務で使用するデータファイルをUSBメモリなどにコピーした場合や、メールに添付して送信した場合も記録して検知することが可能だ。 「Webアクセス監視」はオプションパッケージとしてリリースされており、各P CのWe bサイト閲覧状況を記録することが可能。どのPCが、どういったWebサイトにアクセスしていたのかを記録できる。「LanScope Cat6」の「エージェントモジュール」を各PCにインストールしておくことにより、社外へ持ち出したり、別のネットワークを経由してアクセスしたノートPCなどの記録も取ることができる。 この2つの機能を使えば、従業員の勤務時間だけでなく勤務内容まで管理し、業務の効率化を図ることができる。エムオーテックス株式会社 Sales Action営業推進部の池田 淳氏は、「『LanScope Cat6』の操作プロセス管理により、PCで同じ作業をするのに、営業アシスタントによっては10分で終わる人と、30分かかる人がいることがわかります。効率的な作業方法を共有するためにスキルアップ勉強会を実施し、営業アシスタント全員の残業時間を短縮できたという事例もあるんですよ」と語る。 このように、タイムレコーダーやネットワーク監視ソフトの導入により、改正労働基準法に対応し、無駄をなくすことが可能となる。ご提案にあたっては、大塚商会の営業担当までご相談ください。 利用するだけで勤務時間や勤務内容が記録される マネジメント・ウェア「LanScope Eco3」 エムオーテックス株式会社のマネジメント・ウェア「LanScope Eco3」でも、従業員の勤務時間やPCの操作ログが取得できる。本来はグループウェア機能を中心とした、業務の効率化を図るソフトだ。タイムカード機能では、「Eco」にログインした時点で自動打刻され「出社」となり、他の社員の出社状況を全員が把握できる。ログ機能では、1週間の勤務の成果を、各ソフトの操作時間、メールの宛先、作成ファイルごとに自動集計し、まとめて表示してくれるため、管理者は手軽に勤務内容を把握できる。 このようなログ取得ツールの導入にあたって池田氏は、「まだまだログ取得ツールを従業員にだまって導入する企業が多いですが、告知し、意図を明確に伝えることで従業員の皆様の意識が大きく変わり、業務効率向上やコスト削減につながります」と説明する。こういったアドバイスをセールストークの一つに加えてみてはいかがだろうか。 |
■今回の労働基準法改正のポイント ●「時間外労働の限度に関する基準」の見直し 労使当事者は限度時間を超える時間外労働に対する割増賃金率を引上げるよう努力しなければならない 【時間外労働協定を結んだ場合の限度時間】  ●法定割増賃金率の引上げ ・ 月60時間を超える法定時間外労働について割増賃金を50%以上に引上げる（現行25％） ・ 引上げ分の割増賃金の代わりに有給の休暇を付与する制度（代替休暇）を設けることができる ・ 中小企業には当分の間適用が猶予される 【猶予される中小企業（どちらかの条件が当てはまれば）】  ●時間単位年休 労使協定により年次有給休暇を時間単位で付与することができるようになる（年5日分が限度）  アマノのタイムレコーダー「AGX350」。FelicaなどのICカードに対応した入室管理システムだ  操作プロセスの管理画面では、どのユーザがどんな操作をしたかが詳細に把握できる   週報画面では、各ソフトの操作時間やメールの宛先、作成したファイルなどをまとめて確認できる。残業が多い従業員に対して、こういった週報から適切な勤務時間へ導くためのアドバイスも行えるだろう |
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