今日、x86サーバとLinuxによるサーバシステムにおいては、運用効率を高めるための「仮想化」技術や、HA(ハイアベイラビリティ、高可用性)を実現するための「冗長化」技術が注目されている。
サイオステクノロジー株式会社(以下、サイオス)の『LifeKeeper for Linux』は、Linuxサーバ向けのHAクラスタソフトウェアだ。x86サーバを仮想化する『VMware Infrastructure 3』との相性も抜群であり、この2 つのソフトウェアはセットで導入される場合が多い。『V M w a r e Infrastructure 3』と『LifeKeeper for Linux』の組み合わせをお客様に推奨していただきたい。
Linux OSは、低価格のIAサーバ上でUNIXと同等の安定性や信頼性を確保できることから、24時間365日フル稼働させるミッションクリティカルな業務でも活用されるようになった。これに伴い、Linuxシステムの信頼性や効率性をより高めたいという要望も多くなってきた。その重要なキーワードになるのが、Linuxサーバの「冗長化」と「仮想化」である。
オープンソース・ソフトウェア(OSS)とは、ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを、インターネットなどを通じて無償で公開し、誰でも改良、再配布が行なえるソフトウェアのことである。1998年にThe Open Source Initiative(OSI)という団体が「The Open Source Definition」(OSD)という定義を発表し、一躍脚光を浴びるようになった。そして、OSSの中で最も急速な普及を遂げたのが、Linuxである。
Linuxは、フィンランドの学生だったリーナス・トーバルズが開発したUNIXライクのオペレーティングシステム(OS)のことであり、本来は、OSの基盤となる中核ソフトウェア「カーネル」のみを指す呼称だった。しかし今日では、このLinuxカーネルに各種ソフトウェアを組み込んでパッケージ化したLinux商用ディストリビューションを指す場合が多い。
もともとLinuxは、OSSベースなのでOS自体のライセンスコストや、クライアントごとに必要なC A L(Client Access License)も不要であることから、大きな注目を集めるようになったが、その最大の導入メリットは、低価格のIAサーバ上でUNIXと同等の安定性や信頼性を確保できることであるといえるだろう。このため、Linuxは、メールサーバやWebサーバをはじめ、ファイルサーバやデータベースサーバなどで急速に普及し、現在では金融系などのミッションクリティカルな基幹業務システムにも積極的に活用されつつある。
さらに最近では、Linuxで構築したシステムの安全性や運用効率をより一層高めるために、「冗長化」と「仮想化」に対するニーズが急増している。
冗長化とは、@障害時におけるシステム復旧のため、あらかじめシステムを二重化すること、あるいは、Aシステムにかかる負荷を分散するため、複数のシステムを並列で動作させることを言う。こうした仕組みを一般的にクラスタと呼ぶが、Aが単にクラスタと呼ばれるのに対して、@はHAクラスタと呼ばれる。ここで取り上げる冗長化は、@のHAクラスタであり、Linuxサーバシステム向けのHAクラスタソフトウェアとして、圧倒的な導入実績を有しているのが、サイオスの『LifeKeeper for Linux』である。
また、仮想化とは、1台の物理サーバ上で、複数の論理サーバ(仮想マシンと呼ばれる)を動作させる技術のことだ。HAクラスタとサーバ仮想化技術はセットで用いられる場合が多い。x86サーバ仮想化ソフトウェアとして、圧倒的なシェアを誇っているのが、ヴイエムウェア社の『VMware Infrastructure 3』である。サイオスの『LifeKeeper for Linux』は、『VMware Infrastructure 3』の仮想サーバ環境に対応しており、x86サーバとLinuxによるサーバシステムを仮想化し、HAクラスタにより信頼性を高める際に、この2つのソフトウェアは理想的な組み合わせと言える。